人事担当者のさらなる本音に迫る!

パラレルキャリアのリアルに迫る「パラレルキャリア考察」。前回の記事は、複業・副業を認める企業の人事担当者100名に、パラレルキャリアをどう思うかを調査しました。第3回目となる今回は、人事担当者に「自分自身のパラレルキャリアの可能性」について聞きました。

前回、9割以上の人事がパラレルワーカーを応援しているというデータをご紹介しましたが、はたして、自分自身がパラレルキャリアに従事する未来を思い描いているのか。人事担当者の本音をお届けします。

「一生一社」に反対なのは●●●な会社!?

最初に人事担当者の働き方に関する考え方がわかる2つの調査データをご紹介します。

結果は、74%もの人事担当者が「増えると思う」と回答!

肯定する理由は、ポジティブな意見とネガティブな意見の大きく2つにわかれました。まずは、前者の理由をご紹介します。

「少子高齢化社会を乗り越えていくために」「人手不足の解消のきっかけになる」「若くして転職するのが当たり前だから、ある程度認める企業も増える」。そうした働き方改革の背景につながる意見が多かったです。中には「優秀な人ほどやっている」という人事担当者ならではの意見も。

一方、ネガティブな理由で多いのは、「働き方も賃金体系も変わり、本業の仕事だけでは生活レベルが上がらない」「一つの会社で長時間残業ができなくなる」「賃金が下がる」といったものです。「複業などでスキルアップして、自身のブランド化を図らないと生き残れない」「なかなか一つの仕事で、自分自身の生きている満足感を得ることが難しい」という意見もありました。暮らしていくため、楽しく働くため、主体的にキャリアデザインを考える時代がきている。どの意見も、そうした時代の潮流を意識させられるものでした。

これほど多くの人事担当者がパラレルキャリアの必要性を実感する今、ちょっと気になる質問を聞いてみました。

68%の人事担当者が一生一社の働き方に反対!

やはり1つの会社に一生勤めるケースは今後確実に少なくなってくるでしょう。ちなみに、今回の調査対象である人事担当者は、大小さまざまな会社に勤めています。そこで、同じ質問を従業員数にわけてみたら、おもしろい結果が出ました。


「従業員数5000人以上」の大企業の人事担当者ほど、「一生一社」に反対しているのです!

「1つの会社に長く勤めるなら大企業」という先入観はもう古く、企業規模が大きくなるほど会社に依存しない働き方が求められている。そうした推測ができますよね?

人事もやりたいパラレルキャリア

人事担当者の働き方に対する考え方をご紹介しましたが、続いてはこの質問です。

6割以上の人事が、自分自身もパラレルキャリアを実践したいと回答!このスコア、あなたは多いと思いますか、少ないと思いますか?

「金銭面でも魅力的」という理由が最も多かったのですが、「キャリア形成に有効」「自分にあった仕事に挑戦したい」といったスキル・キャリアアップを理由にする人も少なくありませんでした。この傾向は、前々回の記事でご紹介したパラレルワーカーに近いものがあります。

パラレルワーカーとの違いとしては、「生きていく術を身に付ける必要がある」「生涯現役を実践したい」「キャリアアップでセカンドライフを充実したい」など、「生涯キャリア」「セカンドライフ」といった先々を見据えた回答がより多く見られたことです。

さらに、同じ質問の回答で、おもしろいデータを見つけました。実は、男女で調査結果が大きく違ったことです!

パラレルキャリアを実践したいと答えた男性の人事担当者が「57.9%」に留まった一方で、女性の人事担当者は「75%」と高い傾向に!

女性のキャリアはライフステージの変化に影響される可能性がある。たとえ、結婚したとしても一概に夫側に家庭のお財布状況を依存するべきではない。女性特有の感性を望んでいる経営者は数多くいる。前回の記事でご紹介した、女性にパラレルキャリアが有効な理由です。これらをジブンゴトとして捉えると、女性の人事担当者ほどパラレルキャリアに積極的になるべきだと考えているのかもしれませんね。

中途採用は、パラレル有利!?

最後の質問は、LIBERTY GRAPH編集部がかねてから聞いてみたかった「中途採用」に関する質問です。もちろん、採用活動は人事部のみの権限ではなく、人材を欲している現場と協力しながら、採用を行っている企業が多いとは思います。それでも、この質問は気になりますよね?

最も多いのは「スキル」で35%、次いで「実績」が25%でした!

これは…。そうです、中途採用を決める上で6割を占めるこの2つのポイントは、パラレルキャリアで育成が見込める能力です!もちろん、本業にしっかり取り組みスキル・実績を着実に積み上げることが大前提になりますが、本業で身につけたスキルや経験値を活かせる複業であれば、その能力を伸ばすきっかけになるはずです。

さらに、パラレルキャリアを実践し、主体的にキャリアデザインを構築する。そうした主体的な性格・性質は、人事が評価する「性格・人柄」「意欲・やる気」にもつながっていきます。パラレルキャリアという挑戦は、人事から評価される可能性を高められる。そう思うことも不自然ではないですよね。

今回は人事担当者がパラレルキャリアをジブンゴトとしてどう見ているのかを調査しました。次回は、パラレルキャリア考察、ついに最終回!パラレルワーカーと人事、それぞれの調査データを比較。「優秀な人に見られる共通点」など、キャリアアップを考えている方にとって気になる情報をご紹介します。