TALKING ABOUT STEREOTYPE Vol.2
guest:Sachiko Wada

左:和田幸子さん 右:辛酸なめ子さん

記事提供:エル・オンライン

辛酸なめ子さんと探る!
ステレオタイプを超えた生き方って?

「もうこの歳だから、新しいチャレンジは無理」、「ママなんだからママらしくしないと」。そんな思い込みや周囲の声に引っ張られて、やりたいことを諦めたり、自分らしくない選択をしたりはしていないだろうか。でも、自分を縛っているのは年齢や職業や社会での役割ではなくて、ステレオタイプに自分を当てはめようとしてしまう、自分自身のココロかもしれない。そんな自分で決めてしまった枠を少し壊して前に踏み出してみたら、思いがけない世界が広がることもある。そんな生き方を一歩早く実践し、自分らしく生きる人に、2回にわたりイラストレーターの辛酸なめ子さんがインタビューするこの企画。前編のヨシダナギさんに続き、後編は「家事がストレス」という悩みを解消するため、自ら家事代行マッチング事業を立ち上げた起業家、和田幸子さんが登場。

日頃からやりたいことを公言しているとみんなが応援してくれるようになる

辛酸なめ子さん(以下辛酸)  和田さんはそもそも、なぜ大企業をやめて起業しようと思ったんですか?

和田幸子さん(以下和田)  富士通にいたときも新規事業を担当していたので、身近に起業家はいなかったものの、「将来起業するのも面白いかもしれない」と思っていました。それで50歳までに起業しようと思い、企業派遣制度を利用して2年間、慶應ビジネススクールで学んだんです。

辛酸 じゃあ結構計画的に進めたんですね。とはいえ、周りの人には止められたりしたのでは?

和田 止められなかったですね。というのも、出産後キャリアで悩んでいて、アメリカで働きたいと言ったら、それは無謀だと止められて。だから日本で起業するならまだいいんじゃないかと思われたんでしょう(笑)。

辛酸 突拍子のないことを先に言って基準を変えておくのは、これから起業する人にもおすすめですね。

和田 あと、日頃から「こんなことやりたい」「あんなことやりたい」と言っておくと、周囲から「いろいろやりたいキャラ」と認定されて、何を言ってもそう驚かずに応援してもらえる、というのもありますよ。

「家事は家族でやるもの」という思い込みが不幸を招いている

辛酸 家事代行サービスに目をつけたきっかけは?

和田 自分自身、子どもを産んでみたら、想像以上に仕事と家事の両立がきつくて。家のなかも、いつもぐちゃぐちゃだったんです。私だけの問題かと思ったら、周囲にも自分の理想とするキャリアを諦めた人や、そのことで会社や夫に不満を抱いている人が多いとわかって。家事のせいで、チャレンジができなくなってる。でもよく考えたら家事って家族でやらなくてもいいんじゃないかと。

辛酸 明治・大正時代は、お手伝いさんがいてやってくれている家が多かったみたいですよね。

和田 そう、それが高度経済成長期に「夫は外、妻は家事」みたいな構図ができて、家事を全部家族でやるようになったけれど、別にそうじゃなくても全然いいんです。

辛酸 とはいえ、人にやらせるって罪悪感ありますね。

和田 タクシーとか美容院では人からサービスを受けてるんだから、それも思い込みなんですよ。タスカジも、同じライフスタイルの人が使い始めると、みんな意外と容易にメンタルブロックが外れて、使い始めるんです。

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