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Special Interview/Vol.1 ステレオタイプを超えていけ。

photo: ElliRose
ElliRose
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  • profile ELLI ROSE/エリーローズ

    12歳で篠山紀信氏撮影の写真集でデビュー。
    イギリス人の母(スタイリスト)と日本人の父(フォトグラファー)の間に生まれ、英語と日本語のバイリンガル。

    ティーン誌などを経て、大人気女性誌「ViVi」モデルを10年務めて卒業。現在は「sweet」「Gina」など様々な女性ファッション誌に出演。

    2008年から始めたDJ活動も人気を呼び、DJ活動は年間60本以上。日本各地のみならず、ヨーロッパ圏やアジア圏を中心にワールドワイドに活躍中。

大切なのは自分に嘘をつかないこと

写真家である日本人の父とスタイリストであるイギリス人の
母をもつエリーローズさん。
12歳のデビュー以来、ファッションモデルとして活躍しながら、
2008年からはDJとしても活動を開始。
その音楽性や世界観は国内外で注目を集めています。
ファッションモデルとDJというふたつの世界で
輝き続けるエリーローズさんの素顔に迫り、
ふたつの職業のプロフェッショナルとして活躍する秘訣を尋ねます。

photo: ElliRose
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周りが思う自分と本当の自分。ステレオタイプを裏切ることでそのギャップを楽しむ

我が家は父と母、そして私の3人家族。生まれたときから私の前にはいつも父親が構えるカメラがあったし、母が仕事で何か月も家を空けるということも珍しくありませんでした。そんな環境で育ったので、小さいころは”普通”に憧れたこともありました。その気持ちが変わったのは、ツンツンし始めた(笑)18歳くらいかな。みんなとかぶらない洋服がいい、みんなと違う音楽を聴きたい、みんなが行ったことがないところを旅したい――「普通じゃつまんない!」と思うようになりました。

ちょうどそのころ一人暮らしを始めて、なんでも自分でしなきゃいけないっていう状況になったことも大きいかな。親から離れて自由になったと思うと同時に、責任も重くなります。そんななかで、自分のしたいことを選んだり、決めたりするときに、普通=みんなと同じじゃつまらないし、埋もれちゃう。みんなと同じでいいって思うことは、自分の可能性を狭めてしまうことだと思う。自分に自信がないということにもつながってくると思うんです。といっても私は自分に自信があるかというと意外となくて、とりあえずやってみようっていう勢いで助かっている部分が大きい気がします。そして信頼できる人たちからの言葉に助けられてきました。大人になるまでは、そういうアドバイスを素直に聞けなかった。でもいまは、なんでも素直に受け入れて、そこから自分の価値を理解するように心がけています。他人から見た自分の価値を理解したうえで、もっと成長したいと思ったときにはじめて、自分らしい自分になれるんだと思っています。

周りが思う自分と本当の自分にギャップを感じることもあります。言いたくないですけど、こう見えてマメだし、マジメなんです、私(笑)。でも、たとえば「運転は上手そうだけど料理は下手そう」、「適当そう」、「ちょっと小さいウソつきそう」とか思われちゃう。実際、「音楽大好き!ファッション大好き!夜遊び大好き!」っていう20代を生きてきたから、知らないうちに自分でそういう”パリピ”みたいなステレオタイプをつくっちゃったんだと思います。それが30代になって、本当はそうじゃない”まじめ”な部分ももっているのに……と思うようになって。でもそのギャップに悩むんじゃなくて、楽しむっていう方向に変えたんです。たとえばテレビに出演したときに、恋愛で自分は尽くすタイプっていうことを言ったりすると、みんなびっくりしてくれる。ファンの方からも、男っぽいクールなイメージだったけど、実際に会ったら印象がやわらかくて驚いたってよく言われるんです。特にモデルは、見た目だけで判断されてしまう世界ですけど、そういういい意味での裏切りがあってもいいんじゃないかなと思っています。

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ファッションと音楽。モデルとDJ。ふたつの世界、ふたりの自分と真剣に向き合い、成長してきた10年間。

モデルをしながらDJとして活動し始めたときも、「どうせチャラチャラした音楽をかけるんでしょ」、「音楽に対しての愛情がない」とか、ステレオタイプなイメージだけでいろいろ言われました。ファッション業界と音楽業界は実はリンクしていると思うんですけど、なぜかお互いに受け入れがたいっていう雰囲気なんです。特に音楽のほうは、「DJだったらDJだけに専念するべき。みんなそうなんだから」って言われちゃう。

だからこの10年は努力の連続でした。名前を分けて、別人だということをアピールするところからのスタート。ファッショニスタみたいなDJだと思われたくないから、DJをするときは、白Tシャツに黒パンツ、アクセサリーはつけない、そしてほぼすっぴんでした。パフォーマンスを始めたら、お客さんをロックオンさせる自信はあったので、どうアプローチしたら、本当に真剣に音楽をやっているんだということを音楽の世界にいる人たちに伝えられるかを考え、行動してきました。そうしていい意味でステレオタイプを裏切り続けた結果、ここ数年くらいかな、DJとしても認められるようになりました。

いまだにいろいろ言う人もいますよ。モデルっていう華やかな世界にいながら、そういうコアなことをやっていることが面白くないっていう。その理由は、ふたつのことを器用にできるわけがないっていうステレオタイプにとらわれている人が多いからだと思います。でも私は実現できている。それを証明し続ける日々です。好きなことをやって、それをきわめて、何十年と続けていく。とても難しいことだけど、そうやって生きていきたいと思っています。

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自分にも相手にも優しく。仕事への緊張感をもちながらもポジティブな気持ちで毎日を100%楽しむ。
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いまの自分に点数をつけるとしたら70点くらいかな。残りの30点は、「君、もうちょっと頑張れるでしょ!」みたいな(笑)。この10年間は、モデルとDJの仕事をシャッフルしているから、脳みそがふたつにわかれている状態なんです。モデルとしての自分の可能性をいかに広げるか、DJとしての自分の存在感をいかに高めるかも考えなくちゃいけない。だから時間の使い方も難しくて、寝るのがもったいないって思っちゃうくらい。

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大事にしているのは、パフォーマンスで120%を出せるよう努力すること。とにかく本番が勝負。モデルもDJも本番では絶対にしくじれないっていう緊張感を毎日もち続けています。

そんな毎日だと、どっと疲れた……っていう日ももちろんあります。だから自分を癒す時間も必要。お風呂にゆっくり入ったり、友達とおしゃべりしたり。そういうときは、モデルでもDJでもない、ただの女の子のエリーローズになれる気がします。

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最近、心がけているのは、本で学んだセルフコンパッション=自分に優しくすること。自分に優しくすることは自分を甘やかすことじゃない。自分に優しくすることで心に余裕が生まれて、相手にも優しくできるということ。そんな大人になりたいと思っています。

「毎日楽しんでいますか?」って聞かれたら、「100%楽しんでいます」って自信をもっていえる。もちろん悩むときもあるし、泣いたりするときもある、女の子だから(笑)。だけどそれはみんなそうだし、イヤな日はイヤな日で次の日がある。とにかくなにごともポジティブで楽しんだもの勝ちっていう考えです。どんな仕事でもそうだと思いますが、精神的に強くならないとやっていけない世の中。その中で、自分で考えて、どう楽しむかということは、人生のテーマなんだと感じています。

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なりたい自分になるために努力を重ねる。自分に嘘をつかないことが自信につながり、夢へと続く道になる。

今後、挑戦したいことはたくさんあります。ファッション、音楽、SNSの世界でもいろいろな可能性がでてきていて。ただ、まったく新しいことを始めるというよりも、自分がいままで培ってきて、得意とするものの延長線上でなにかフレッシュなことができたらいいなって思っています。小さいころはファッションデザイナーになりたいと思っていました。いまでも興味はあるけど、DJになっちゃったからなぁ(笑)。でも、なにかきっかけがあれば挑戦する可能性もあります。

こうしたい、こうなりたいっていう自分になるためには、自分になにができて、なにができていないのか――そういう根本的なところから模索して、何年かかってもいいから、そこにたどりつくまでのジャーニーが必要だと思うんです。

ただ、女性はこうあるべきだっていう昔ながらのステレオタイプや周りの人の意見にしばられて、自分の思いを伝えることができないという状況もあると思います。自分の思いを伝えることって難しいですから。自分の思いを伝えるためにも、なりたい自分に近づくためにも、まずは自分に自信をもつことが大事だと思います。

私は褒められて伸びるタイプなので、悩んだとき、落ち込んだときは、信頼できる人たちと話すことで救われます。自分ひとりで頑張っちゃうと、最終的にロストになっちゃう(自分を見失ってしまう)。なんのために頑張っているんだろうって。だから、普段から周りの人たちとなんでも言い合える関係性を築いておくことも必要だと思います。

それから、その目標に向かってどれだけ努力したかということ。時間をかけて、一生懸命頑張ったなら、たとえ結果が悪くても、自分はこれだけできたっていう自信になる。大切なのは自分に嘘をつかないこと。夢は、捨てない限り夢であり続けます。持ち続ければなにがきっかけで叶うかわかりませんから。

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衣装協力: e.m./e.m.表参道店 ドレスアップエブリデイ/イー・エム ピクチャレスク
テンションを上げるためのアイテム
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  • バング&オルフセン Beoplay H9i

    DJを始める前からもちろん音楽が大好き。リラックスしたいときや移動中など、普段から音楽は欠かせません。愛用しているのがこのヘッドフォン。ベースから高音まできれいに出るし、ノイズキャンセリング(騒音を減らす効果)もできて、サウンドのクオリティが半端ないです。DJをするときも使っています。ヘッドセットのシステムとして優れているのはもちろん、ミニマルでおしゃれなところも好き。特にこの色だったら、女の子でもファッションの一部として取り入れやすいと思います。

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Special  Interview Vol.2 ビューティディレクター/メイクアップアーティスト 早坂 香須子
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